So-net無料ブログ作成
検索選択
前の2件 | -

「君の名は。」が好きな人にオススメ!「虹色ほたる―永遠の夏休み」 [アニメ]

TULLY'S(喫茶店)で読書していて、
不覚にも泣いてしまい、涙が止まらなくて、
鼻をチーンとかんでしまいました。


虹色ほたる―永遠の夏休み

1108_1.jpg

児童書にカテゴライズされてるけど、
大人が読んでも十分に楽しめました。

実は、原作小説よりも先に、
映画(アニメーション)の方を観たことが
あるんだけど、原作小説の方が、人物の
描写を深掘りしていたり、映画では
語られていない設定が明らかになったり
しますね。

とは言え、
アニメーションのほうも素晴らしく、
原作小説の世界観を余すことなく、
いや、たとえ原作小説を先に読んでいた
としても、これほどまでに、みずみずしい
夏を感じる描写はできないのではないか、
というほどに素晴らしく。

原作小説とアニメーションが、それぞれを
補い合っていて、二つの作品で、一つの
世界が完結するような、そんな感じが
しました。

「君の名は。」を観た時に、ものすごい
既視感を感じたのは、きっと、
「虹色ほたる」のアニメーション映画を
観たことがあったからなんです。

虹色ほたる―永遠の夏休み― [DVD]

1108_2.jpg

「虹色ほたる」も
タイムリープ+ボーイミーツガール
という点では、「君の名は。」と同じなの
ですが、ちょっと面白いのは、
対象年齢が現在40歳代~50歳代に
向けて作られていると思われるという
点でしょうか。

と言っても、こういう世界観分かります、
とか、好きです、という若い世代の方も
いるでしょうから、その限りではないの
ですが。

物語は、小学六年生の少年が、
1977年(昭和52年)にタイムリープして
しまいます。

しかも、その場所は、現代ではダムの底に
沈んでしまっている村で、少年が一人の
少女と出会い、期間限定の夏休みを過ごす、
というお話。

自分が子供の頃に体験した夏休みって、
本当にこんな感じだったなぁ~。

陽が昇る前、午前3時とか4時とかに
家を出て、裏山や神社に虫捕りに行ったり、
もぎたてのトマトやキュウリを食べたり。

それこそ、野山を駆け回って、真っ黒に
なったり、水遊びをしてびしょ濡れになったり。

蛍だって、虫かごいっぱいに捕まえて、
蚊帳の中に放して眺めたり。

今となっては、あれは夢か幻か?っていう
くらいに、あの夏休みが特別すぎて・・・。

僕の子供達にも、同じような経験をさせて
あげたいと思ってみても、なかなか、そういう
環境が、身近には無くなってきているという
現実。

それゆえに、もう、二度とあの場所、あの
時間には戻れないのか、という胸がキュッと
苦しくなる時って、あると思います。

そんな「古き良き時代」の夏休みを堪能
できる映画です。

しかしながら、
「君の名は。」がそうであったように、単なる
タイムリープ+ボーイミーツガール
ではなく、生命の尊さとか、運命の出会いとか、
根底にはかなり重いテーマがあるので、
「懐かしい」気分に浸っていると、突然、脳天を
殴られたような衝撃があります。

それゆえに、僕は「君の名は。」を観た時に、
既視感を覚えたわけですが。

ただ、この「虹色ほたる」という映画、賛否両論
あります。
特筆すべきは、アニメーションの手法でしょう。

CGを一切使わずに、すべて手描きという
こだわり。

雨粒や、水しぶき。
太陽の光線や、蛍光の軌跡。
例えるならば、昔、テレビで放映していた、
「まんが日本昔ばなし」のような。

なので、最近の、キレイな線で描かれた
アニメーションに見慣れた人には、「汚く」
見えてしまうかもしれません。

しかも、作画が安定していない。

顔の表情や、身体の線も太かったり、
細かったり、ぐにゃぐにゃ動いたり。

デフォルメされた描写かと思ったら、いきなり
劇画調になったり。

観る人によっては、
「作画、崩壊してるじゃん!」
と思われても仕方ないレベルで安定して
いないんです。

でも、それ、わざとなんです。
「サマーウォーズ」や「バケモノの子」
の細田監督の師匠レベルのアニメーターが、
演出として、わざと作画を崩した描写を
用いています。

それによって、多感な小学生の不安定な
精神描写をしている、という見方ができるの
ですが、そんな裏方事情は知らねーよ!
っていう人がほとんどだと思うので、
「完成してないアニメーションを
見せるなんて、ふざけんな!金返せ!」
となっても、仕方ないかもしれません。

ただ、それを演出だと理解して寛容できる
人には、この作品がアートだと感じるでしょうし、
魂を揺さぶられるはずです。

音楽のほうも素晴らしくて、全体を
松任谷正隆が担当し、主題歌を
松任谷由実が歌うという豪華な布陣。

しかも、アニメーションが手描きという
こだわりがあったように、音楽も
コンピュータによる打ち込みは一切なく、
生音・オーケストラを使うという、
こだわりっぷり。

と、ここまで書くと、
さぞ大作で、「君の名は。」のように面白い
アニメーション映画なんだろうな!?
と期待させてしまうかもしれませんね。

誤解の無いように言いますが、
「完成してないアニメーションを
見せるなんて、ふざけんな!金返せ!」
という感想のほうが、一般的なので、
この作品を観て、良さがちっとも分から
なくても、正常です(笑)

むしろ、
「違いのわかる男のゴールドブレンド」
のように、無理して違いを分かろうとか、
分かったふりをする必要もありません(笑)

分かったから高尚だとか、そういうものでも
ないですし。

ようは、好きか、嫌いかという、それだけです。

その証拠に、「虹色ほたる」の興行収入は、
わずか一千万円程度だったそうです。

大衆ウケする作品ならば、クチコミで話題に
なるだろうに、もはや話題にも登らないレベル。

そんなにヒドイのか!
むしろ観てみたいわ!!
と、逆に興味を持つ天邪鬼な人がいるかも
しれませんね(笑)

ちなみに、僕の子供達にも観せたのですが、
案の定、評判がよろしくなかったです。

しかも、一番感動的なシーンの作画演出が、
子供達には滑稽(こっけい)に見えたらしく、
大爆笑されました。

えー・・・
そこ、泣ける場面なんですけどー
って、観せた僕はガッカリしてしまいました。

ただ、個人的には大ヒットなんですよねー。

作り手の魂が、作画や音楽に宿っていると
言えばいいのかなぁ。

それゆえに、僕はこの作品を何度も繰り返し
観てしまうんですよね。

クセになる、というか、他のアニメーションでは
物足りなく感じる、というか。

もっとたくさんの人に知ってもらいたい作品では
あるのですが。

興味を持たれたら、原作小説からでも、
アニメーション映画からでもいいので、ぜひ、
お手に取ってみてください。

もしかしたら、
宝物のように、大事な何かを見つけられる
かもしれません。


虹色ほたる―永遠の夏休み― [DVD]

虹色ほたる―永遠の夏休み― [DVD]

  • 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
  • メディア: DVD



虹色ほたる―永遠の夏休み

虹色ほたる―永遠の夏休み

  • 作者: 川口 雅幸
  • 出版社/メーカー: アルファポリス
  • 発売日: 2012/03
  • メディア: 単行本



映画「君の名は。」は美しい「怪談」だったなぁ。 [アニメ]

いま話題の映画
「君の名は。」を、家族で観ました。

感動しました。

涙、だーだー流して、鼻をチーンって
かみながら、子供に

「あれ?おとうさん、泣いてるの?!?」

って、指さして笑われながらも、ええ、
感動しましたとも!

歳とってから、確実に涙腺が緩んでるなぁ
って、思いますね(笑)

で、自分なりに、物語を反すうして、
何に心を動かされたのかを、考えて
みました。

※※※※以下ネタバレ含みます※※※※


まず、この映画の本筋って、怪談なんです
よね。

主題歌を歌うRADWIMPSの軽快なポップス。
新進気鋭のアニメーターによる緻密な
風景描写や、生き生きとした登場人物。
思春期の少年少女が入れ替わるドタバタ
コメディと、ボーイミーツガールな展開。

これらのオブラートに包まれて、怪談が
感動的な美しい物語に昇華されているので、
正直、怖いという感想は無く、むしろ
美しいとすら思うわけです。

先日、郷内心瞳さんの著書、
『拝み屋怪談 禁忌を書く』 を読んだ
ばかりだから、こんなことを感じるの
かもしれませんが。

-------------------------------------

ある日、少年に、魂(精神)の入れ替わり
という現象が発生し、見ず知らずの
女の子になっていた。

その現象は、一度だけではなく、頻繁に
起こるようになった。

始めのうちは、おもしろい、不思議な
こともあるものだなぁと感じていたが、
次第にその相手の素性が気になり、
会ってみたいと思うようになった。

それで、思い切って、連絡を取ろうと
試みたが、電話が通じない。

仕方なく、直接会いに行ってみると、
その相手の女の子が、三年前に既に
亡くなっていたという事が分かった。

-------------------------------------

ほらね。
これだけ読むと、背筋がスッと寒くなる
怪談ですよね。


ただね、郷内心瞳さんの
『拝み屋怪談 禁忌を書く』のレビュー
にも書きましたけど、怪談というのは、
何も怖くて恐ろしい話を指すわけでは
ないんですよ。

怪異。
つまり、化け物や妖怪の類ではなく、
日常に潜む、ちょっとした不思議な現象、
どう考えても、理屈では片づけられない、
あり得ない事象。

そんな怪異をまとめた話が、怪談なんです。

そして、怪談の多くは、死者との対話に
あるんですよね。

そりゃ、世の中に恨みつらみがあって、
「うらめしや~」って化けて出てくる
幽霊もいるでしょうよ。

でも、見方を変えれば、あれだって、

「私は死んでも死にきれないんだよ」

って、生きている人間に、うったえ
かけているだけですからね。

怪談の中には、それこそ、生きている
人間を見守り、時には枕元に立ったり、
目の前に現れたり、優しく包み込んで
くれたり、語りかけてくれたりする、
そんな視えざる存在もいるわけです。
(それを幽霊とは呼びたくないけど)

「君の名は。」の女の子も、後者の
ほうですよね。

映画が公開されたのは、2016年。
3.11の震災から、5年が経ちました。

その時間が意味するものは何か。

たぶん、一つの節目なんだと思います。

郷内心瞳さんのTwitterで知ったの
ですが、東日本大震災後に、あの津波の
被災地では心霊体験が多く語られる
ようになったそうです。

そういう、被災者の体験談をまとめて
「震災怪談」として書籍化したり、
朗読会を開いたりしているそうです。

そういうニュースを耳にすると、
たくさんの人間が亡くなったのに、
それを怪談にするなんて、不謹慎だ!
と言う人が、たくさんいるそうです。

ただ、前述したように、怪談という
ものは、別に怖い話ばかりではないん
です。

確かに、イメージとしては、暗い照明と
おどろおどろしい効果音で「いかにも
出そう」という演出の中で、語り手が、
ボソボソと怖い話をし、聞き手が
「キャーッ!」と肝を冷やす、そんな
場面が思い浮かびますよね。

あれって、思うに、テレビで植えつけ
られた、怪談のステレオタイプですよね。

だから、「怪談しようぜ」なんて言うと、
ちょっと面白いような、肝試しのような
そんな風に、死者の魂をネタに遊んで
いるような感じに思われちゃう。

だから、「震災怪談」なんて聞くと、
不謹慎な!ってなる。

じゃあ、聞くけど、「君の名は。」を
観て、「なんて不謹慎な!」という
感想を持った人がいますか?って話。

いませんよね?

むしろ、被災して、この世から
跡形も無く消えてしまった死者の声を
感じ取り、震えましたよね?

あの惨事から、一人でも多くの人を
救えるものならば、救ってあげたい。
そう思いましたよね?

だからこそ、僕らは、三年前に既に
亡くなっていた少女に寄り添うことが
できたし、全身全霊を持って、その
彼女に会い、彼女を救おうという
少年に感情移入することができたの
だと思います。

3.11の震災から、5年が経って、
あの震災が特別なものでは無くなりました。
日本の各地で、いや、世界中で、
震災や異常気象による災害が発生して
います。

もはや、対岸の火事と思っていられる
ほど、呑気な世界ではなくなって
しまっています。

日常と非日常とが、隣り合わせにあり、
僕らがいつ、被災者になっても
おかしくない現実。

そんな危うさをリアルに感じている
からこそ、「君の名は。」で起こった
出来事は、ある意味、リアリティを
持って、観る人に訴えかけてくる
ものがあるんだと思います。

僕が映画「君の名は。」で涙を流した
ものは、3.11以降、いや、それよりも
ずっと昔から、悲惨な戦争で、
何百、何千、何万という命が失われて
いったという事実も含めて

生きたくても、生きられなくて。

悔しくて。

無念だったろうに、って。

そういう死者の想いと、幽霊でもいい
から、逢いたいという、残された人の
想いが交錯する時に、どう考えても、
理屈では片づけられない、あり得ない
事象、「怪異」が起こるかもしれない。

その可能性と、そういう奇跡があって
欲しいという願いが、感動を生んだんだ
と思いました。

もし、現実に、そういうことが起きたと
したら、科学的に証明もできないから
それを、誰かは「思い込み」と笑う
かもしれない。

でも、視えている、体験している
当事者にとっては、それは紛れもない
事実で、奇跡なんですよね。

そう思ったら、流れた涙が止まらなく
なりました。



「君の名は。」美しい怪談だったなぁ。


ちなみに、小説版「君の名は。」も
読みました。

ストーリー自体は、映画と一緒ですが、
主人公たちの心理描写が細かく
描かれていたので、映画を補完する
意味では、読んでおいて損はないと
思います。

おもしろかったのは、深海誠監督の
「あとがき」と、プロデューサーの
「よせがき」かなぁ。

ああいう制作裏話は、いいですよね。

特に、
深海誠監督が、RADWINPSの
出来上がったばかりの「前前前世」の
デモテープを初めて耳にして、
雨の中で号泣したというエピソード
とか聞くと、こっちまで泣きそうに
なります。

思うに、この映画って、作り手みんなが
深海誠監督の作る映像に惚れ込んで
一緒にいい作品を作りたい、って
気持ちが強かったんでしょうね。

声優さんも、アニメーターも、
脚本家も、プロデューサーも、
RADWINPSも、監督も!

いろいろな人が、自分の役割以上の
働きをしたから、観ている観客にも
その熱意が伝わったんじゃないか
って思います。

早くブルーレイディスク、発売されない
かしら~(^^)


小説 君の名は。 (角川文庫)

小説 君の名は。 (角川文庫)

  • 作者: 新海 誠
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/メディアファクトリー
  • 発売日: 2016/06/18
  • メディア: 文庫



新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド

新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド

  • 作者: 新海 誠
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/08/27
  • メディア: 単行本



君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)

君の名は。 Another Side:Earthbound (角川スニーカー文庫)

  • 作者: 加納 新太
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2016/07/30
  • メディア: 文庫



君の名は。(通常盤)

君の名は。(通常盤)

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Universal Music =music=
  • 発売日: 2016/08/24
  • メディア: CD



前の2件 | -